Pasco--もちっと。よもぎ。
年を重ねると、
知らない内に味覚と云うものが変わっていることに気がつきます。
こどもの頃、食べられなかったものが、食べられるようになったり、
逆に、食べられたものが、食べられなくなったり、、。
後者の場合、たいがい、焼肉とか油っこいものだったりします。
前者の場合は、ちょっと苦味のある野菜や、
独特の食感のある、根菜類やきのこ類だったりします。
そんなわたしも、最近になって、
食べられるようになったものが、幾つか存在します。
その内のひとつに、“よもぎ”があります。
よもぎ、と云うと、
おもちやお団子によく使用されていることがほとんどなので、
ふだん、そんなに口にすることもない、
“あの人は、いまっ?”的な、食材です。
懐かしの有名人の場合、
(嗚呼、そう云えば、こんな人がいたね〜。)
と、その当時の思い出にふけったりします。
一方の、よもぎの場合、
(嗚呼、そう云えば、おもちにはこの、苦い草が使われていたね、、。)
と、久々の再会に、いささか苦い思いをするのでありました。
そんなこんなで、この独身に、邪険にされてきた、
なんとも哀れなよもぎではありますが、
ようやっと、よもぎの良さ、みたいなものを、理解出来るような、
そんな、お年頃になった、独身おんなで、あります。
♪独身はまだっ、16+αだからぁ〜♪
(かなり字余り。)
あなたに誘われなくとも、よもぎに誘われれば、
センチメンタルジャーニー、ってもんです。
そう云えば、今月ののっぽパン“宇治抹茶”の時、
“来月ののっぽパンは、よもぎだったらいいな〜。”
と書いたような、気がします。
そんなとき、この、“もちっと。よもぎ”に出逢ったわけです。
のっぽパンではないものの、よもぎであることには、
かわりありません。
これは云わば、ピッチャー松坂から、上原に交替したようなものです。
「先輩を、敬えっ〜〜〜!!!」
そんな感じで、イチロー選手のように、
この、“もちっと。よもぎ”も、敬えるのでしょうか。
試合、開始です。

“もちっとしたよもぎ風味の蒸しパンです。”
それにしても、Pascoさんは、
“もちっと系”の菓子パンが、と〜〜っても大好きなようです。
過去、もちっとシリーズは、
“もちっと。ゴーダチーズ”、“もちっと。春の香り”
を頂きましたが、その他にも、
“もちっとロールシリーズ”、“もちっとボールシリーズ”、
“ベイクドケーキ もちっとバター風味”がありました。
おそらく、Pascoさんへの入社の条件は、
“もちっと好き”であることが、必須なような気がします。
わたしも、“もちっと系”が好きなので、
Pascoさんの、もちっとへの開発の熱意には、
敬意を払いたいと思います。
さて、生地の食感ですが、その名の通り、
もちっと、しています。
って云うか、もはや、もちっとを超越し、
ぷにぷに、しています。
いや、ぶにぶに?
軽く、指で生地をプッシュ、プッシュ、してみると、
冷たい感触と、むに〜〜〜ん、と云う、なんとも素晴らしい感触を、
ダブルで楽しむことが出来ます。
「ダッブルッユー(W)、で〜〜〜すっ!」
喫煙で謹慎中の加護ちゃんは、
世間の冷たい視線に、耐えられるのでしょうか。
この、弾力ぶにぶにの感触は、指先だけではなく、
お口の中でもお楽しみ頂けます。
いわゆる、世間一般的な蒸しパンと云うのは、
ふわふわが最優先で、プラスアルファーで、
もちもちが付け足されていることがあります。
しかし、このもちっと。シリーズに至っては、
もはや、ふわふわは、下克上にあったようです。
ふわふわの“ふ”、の字すら、感じることは出来ません。
将が替われば、古き将など忘れ、
新しき将について行くしかないのが、家来、ってもんです。
もはや、ふわふわによって統治されていた蒸しパンの時代に幕が閉じられ、
もちもちによる、新しい幕府が開かれたのです。
よって、このもちっと。シリーズは、
“蒸しパン”と云うジャンルに分類されるべきではなく、
“もちパン”と云う、新たなジャンルに収められるべきなのです。
♪いつもよぉっ〜に、幕〜が、開き〜♪
まさに、この幕開けには、喝采ってもんです。
さらに、蒸しパンと云うと、ふわっのほかに、
つるっとした生地と、ねとっとした生地の、2つの触感が存在します。
つるっと、の場合、下のペーパーがつるっと、スムーズにはがれるのですが、
ねとっと、の場合、生地がべとべとペーパーにひっついて、
「嗚呼っ!こんなに生地が、紙についてしまったよ、、。」
と、云いつつ、スプーンで紙をかりかりして、
ひっついた生地まで、ちゃんと頂くのが独身おんなの常ってもんです。
このもちっと。の場合、3つのいずれのジャンルにも所属しません。
もちっと。の生地の場合、ねとっと、と云うか、
とぅるん、としているので、するっと、容易に紙がはがれます。
リサイクル運動や環境問題が取り沙汰されている昨今、
食べ物を最後まで、きちっと頂くことも、
環境に繋がるのだと思われます。
そんな、新しい時代の幕開けのもちっと。よもぎの食感ですが、
と〜〜っても、しっとりとしていて、ひんやりとしています。
いやっ!
この、しっとり感は、もはや、しっとりを超越し、
じっとりとしています。
♪じとじと、ぴっちゃん、じと、ぴっちゃん♪
このじとじとは、梅雨の時期には大迷惑な存在ですが、
菓子パンにおいてのじとじとは、むしろ大歓迎ってもんです。
同じじとじとでも、何に存在するかによって、
こうも扱われかたが異なるのです。
♪じっと、じと〜、させてよ〜♪
いや、人のじとじとした性格には、
わくわくなんか、出来やしません。
人間も菓子パンも、すかっとさわやかに行きたいものです。

さて、食感を楽しんだところで、肝心のよもぎ風味ですが、
これまた、さわやかな青々しい風味がします。
ほんのり苦味のあるよもぎが、いい具合に五月の訪れを感じさせます。
生地をよく見てみると、よもぎの葉っぱのぶつぶつが、
多数確認出来ます。
この葉っぱは、硬めでパリパリなので、
小さいとは云え、存在感はありありです。
しかし、このよもぎの葉っぱ、、、。
いささか、ツンツン、尖っては、いやしませんか、、。
♪ナイフみたいに尖っては、通過する喉を、傷つけた〜♪
です、、、。
これは、分かってくれ、とは云われなくとも、
よもぎが悪いと云うことでしょう。
ララバイ、ララバイ、おやすみよ〜、と云われても、
「おいっ、ちょっと待て、寝れるかよっ!」
と、云いたくもなります。
生地をお口でもぐもぐしていると、
パリパリ、と云うか、ツンツンの葉っぱの存在を確認し、
そして、そのままごっくんすると、ツンツンが喉に、
ちくちくっと、攻撃をします、、。
この、喉への攻撃は、不意打ちって、やつです、、。
あらゆる硬さの食べ物は、口腔内で咀嚼され、
歯によって、細かく、そして柔らかく粉砕されます。
よって、お口の場合、いかなる硬さ、食感と云うものに対し、
いわゆる、免疫が出来ています。
なので、突然のツンツンの葉っぱにも、
大して驚くことはありません。
しかし、喉の場合、お口によって、
すでに柔らかくなった食べ物が通過するため、
まさか、ツンツンが通過するとは、思ってもいません。
そこに、葉っぱのツンツンが、喉を攻撃しながらやって来ました、、。
これはもう、喉にとっては、スクランブル状態ですっ!

全神経が、喉に集中し、対空ミサイル、ではなく、
対ツンミサイル(?)発射の準備に取り掛かります。
しかし、このツンツンが通過する速度が速いため、
対ツンミサイルで攻撃する余裕がありません、、。
完全なる、敗北です、、。
ツンツンによって攻撃を受けると、
喉は、イガイガして、むずむずします。
そして、傷付けられたことにより、一瞬、
「うえっ。」
と、なります。
もちっとした食感を楽しんでいたこの独身に、
ツンツンと云う、ムチが打たれました。
これこそ、アメとムチ、です。
いつ何時、ツンツンに攻撃されるか、
分かったもんじゃあ、ありません。
この攻撃に対抗するには、
“ツンツンを覚悟”するほかにはありません。
常に、防御態勢でいるしか、ないのです。
しかし、最大の防御は最大の攻撃、と云います。
真の対ツンミサイルとは、防御を意味しているのかも、しれません。
さて、葉っぱのツンツンにより、
散々痛めつけられたわりには、よもぎの風味が、
いささか弱いことは、否めません。
まず、生地をもぐもぐすると、
お砂糖の甘味をはじめに感じます。
そして、何度がもぐもぐをすると、
ようやっとよもぎの苦味に辿り着きます。
やはり、武将に謁見するのは、
いくつもの段階を踏まなければならないようです。
甘味ともよぎの、2つのシンプルなお味ではありますが、
両者を比較すると、やはり、甘味の方が一歩、出世争いにおいて、
先を越しているようです。
戦国時代、誰しもが、農民出身の秀吉が太閤になるとは、
思いもしなかったことでしょう。
しかし、秀吉は虎視眈々と、
信長の後の座を、狙っていたのでしょう。
そんな、秀吉に討たれたのが、明智光秀です。
信長を滅ぼし、つぎに天下を狙うは光秀ではなく、
秀吉だったのです。
そんな感じで、よもぎももちっと。の世界において、
天下を狙うはずが、甘味によって、下克上に遭ったのです、、。
そして、甘味による、新たな時代がはじまり、
この独身の胃に収められたことで、
甘味時代は、終焉を迎え、消化されたことで、
新しい幕府が開かれた、と云うわけです。
嗚呼、よもぎ光秀、無念なり、、、。
購入価格:105円。
栄養成分表示:なし。
【オススメ度:★★★☆☆】
タグ:
スレッドテーマ: 菓子パン,グルメ




junku(10/29)